新築戸建てを購入して半年、いつもと変わらぬ5月の朝のことでした。
通勤のため車に乗ろうとした時、違和感が...。
ん?
こんなところに山が...。
誰か土をここに捨てた?
まぁいいや、会社行こ。
実はこの時、想定外の出会いをしていたのです。
この記事はこんな方にオススメ
- 敷地内でもぐらの穴を発見した方
- もぐらを退治したい方
- これから家を建てる、購入しようと考えている方
目次
「んー、この小高い山はなんだろうか...」
帰宅後にマイに聞こうとも、すでに就寝中。
我が家の向かいは建築中のため、何かの手違いで土を捨てられたのかな? くらいに思っていました。
翌朝、
メモ
購入して半年だったので、アフターケアとして対処してもらえるか住宅メーカーに確認したところ、対応しかねるとの返答でした。生き物は対象外のようです。
もぐらの生態
「土竜」と書いて「モグラ」と読みます。なぜ「土竜」と書くかというと、もぐらの掘ったトンネルが竜のように見えたからだそうです。そんな一生のほとんどを土の中で過ごすもぐらの生態を見てみましょう。
もぐらの特徴
もぐらの手は大きく鋭い爪があります。この爪でトンネルをどんどん掘っていくと思いきや、掘る速度は意外と遅く1分間に30cmほどです。目は退化してほぼ見えていません。その代わり長い鼻により触覚と嗅覚、聴覚が発達しています。また、警戒心が強く、巣に侵入した者を追いはらうなど攻撃的な一面もあります。
地中で何をしている?
もぐらは地中にトンネルを掘って、嗅覚と聴覚を頼りにミミズや昆虫などの食料を捕食しながら生活しています。肉食で野菜などは食べません。もぐらの体長は約10〜16cmほどですが非常に大食漢で、1日で体重の約半分の量を食べます。また、半日以上エサを食べずにいると餓死してしまいます。
トンネル「本道」と「支道」
もぐらのトンネルには「本道」と「支道」の2種類あります。
本道は部屋と部屋との行き来で通るため崩れていたりすると直す習性があります。一方、支道は食料を探すために掘ったトンネルなのでいつも通るとは限りません。我が家にできた穴を踏みつけて塞いだところ、翌日同じ場所にふかふかの土がかぶさり、穴が復活していました。ということは「本道」の穴ですね...
もぐら塚
トンネルの出口は余分な土が盛り上がります。それを「もぐら塚」と言います。
下記写真をご覧ください。これはもぐら塚なのでしょうか。白い小石に混じって地中にあったであろう褐色の石まで飛び出しています。相当邪魔だったんでしょうか。念のため土と石をどかしたら、しっかり穴がありました...
もぐらによる被害は?
ミミズを食べてしまう
我が家に畑はないので、もぐらがいることで直接の被害はありません。しかし、適度にいるであろう益虫のミミズを食べてしまうため、今後家庭菜園や花壇を作ろうとしている場合はどうにかしたいですね。
庭の見た目が悪くなる
庭のいたるところで土が盛り上がっているとどうでしょう。凸凹になり見た目も悪くなります。「あ、この家もぐらいるんだな」とすぐ噂になってしまいますね。しかも、土のところにもぐら塚があればまだカモフラージュできるのしょうが、我が家の場合は白砂利のところに茶色い土が盛り上がっているので見た目が悪いのなんのって...
もぐらは害獣なのか? 駆除できる?
もぐらは害獣ですので見つけ次第対処したいですね。
ですが、もぐらの中には絶滅危惧種・準絶滅危惧種に指定されている種類も存在します。なので退治すると言っても「駆除」するのではなく、「捕獲して遠い自然に放す」か「追い払う」ことになります。仮に「捕獲」するにしても鳥獣保護法いう法律により自治体の許可が必要になりますので注意してください。
もぐらを「追い払う」方法
私の中では、自治体への連絡や捕獲申請、捕獲器具の準備の手間などを考えると「捕獲」する選択肢はありませんでした。よって、「追い払う」方法をご紹介します。追い払う方法は以下の2種類です。
1. 匂いで追い払う(忌避剤を使用)
もぐらが嫌う臭いを発する忌避剤を本道周辺に設置します。忌避剤はホームセンターなどで購入できますが、3つのタイプがあります。
① 地面に浅く埋めるタイプ
地表より10cmほど深く埋没する固形の忌避剤です。農作物をはじめ、あらゆる植物に安心して使用できます。効果期間は約3年です。
② 地面に差し込むタイプ
50cm~1m間隔で土中に打ち込みます。原料は唐辛子エキス(カプサイシン)などの天然成分仕様なので植物への影響はなく、自然分解するので、植えっぱなしでOKです。効果期間は一度の打ち込みで約1~2ヶ月です。
③ 巣穴に噴射するスプレータイプ
ノズルで巣穴・トンネルに直接噴射でき、速やかに効果を発揮します。植物から抽出した天然成分を使用しているため、安全に使用できます。持続性ジェル配合により効果が長持ちしますが、繰り返し使用する必要があります。
2. 音で追い払う(音波を利用)
もぐらが嫌う超音波の発生装置を設置して、もぐらが別の場所に移動するよう促します。超音波式の撃退器具は、以下の点を事前に確認してから購入してみてください。
浸水(防水性が高いかどうか)
電池(電池の持ちと交換方法)
音 (人の耳に聞こえないか)
範囲(庭の広さに何本必要か)
いざ、もぐら退治!
結論から言いますと、もぐらは去って行きました。
最初にもぐら塚を見つけてから1週間ほどで穴が増えなくなり、2週間ごろには本道の穴を塞いでも音沙汰無しです。明確な理由はわかりませんが、考えられるのは
向かいが建築中だったため、その振動と音が嫌で去った
元々野菜が育つような土ではなため、エサとなるミミズや昆虫がいない
隣の家の猫に...
くらいでしょうか。
ちなみにですが、もし、もぐらが居続けた場合、私はまず忌避剤で様子を見て、それでもダメなら「モグラン」を試していたと思います。植物はもちろん子供にも無害なので安心ですし、とにかく穴が増え続けるのが嫌だったので例え値が張ったとしても効果の高いものを実践する考えでした。
まとめ
昔は公園や広場で土が盛り上がっているのを見つけたら「もぐらだな」と容易く想像できたものの、いざ自分の家にそれがあると思考が一時停止してしまいます。そんな時は焦らず、まずは相手を知り、対処法を調べ、あらゆる策を試してみましょう。
今回、図らずももぐらは去って行きましたが、この先何十年も我が家の庭が平穏とは限りません。いつか来るであろう不測の事態に備えて、対処できる知恵と知識と心構えを身につけておこうと思った出来事でした。